about 跛行記

 

小説を読むことと小説を書くこと、そのために生きることについて、書いているブログです。

管理者について

蒼き夏の夜や、
麦の香に酔ひ野草をふみて
小みちを行かば、
心はゆめみ、我足さわやかに
わがあらはなる額、
吹く風に浴みすべし。
われ語らず、われ思はず、
われただ限りなき愛、
魂の底に湧出るを覚ゆべし。
宿なき人の如く
いや遠くわれは歩まん。
恋人と行く如く心うれしく
「自然」と共にわれは歩まん。

「そぞろあるき」アルチュール・ランボー(永井荷風訳「珊瑚集」所収)

 

「いや、それより、こういうことは不快な印象を与えずにおかない。  というのも、ぼくらはすべて、多少とも生活からかけ離れ、跛行状態でいるからだ。

「地下室の手記」ドストエフスキー

 

―「茶番・取るに足らない詳細・無名性・栄誉無き日常・共同生活といった、これらすべてのことが、言われうるし、言われなければならず、望むらくは書かれうるし、書かれなければならない。(中略)誕生したのは、従って、言述の広大な可能性である」―  

「汚辱に塗れた人々の生」M・フーコー

 

 跛行とは障害により正常な歩行ができない状態のこと。医学用語のみならず競馬用語としても使用される。バランスを欠いたまま物事が進行していく状態をいうこともある。