「批評家失格」小林秀雄
小林秀雄は『批評家失格』の中の「近頃感想」の中で次のように書いている。 「嘘をつくからいけないのだ。己を語ろうとしないからいけないのだ。 借りもので喋っているから種切れになるのである。 身についた言葉だけ喋っていれば、 …
小林秀雄は『批評家失格』の中の「近頃感想」の中で次のように書いている。 「嘘をつくからいけないのだ。己を語ろうとしないからいけないのだ。 借りもので喋っているから種切れになるのである。 身についた言葉だけ喋っていれば、 …
井伏鱒二の「太宰治」(中公文庫)を読んだ。 本書は、太宰治の師匠であった井伏鱒二が、二十年ちかくにわたる交遊の思い出を綴ったものである。 自分で書く言葉が、自分自身にとってヨソヨソシク感じられて困って …
『太宰よ! 45人の追悼文集 さよならの言葉にかえて』(河出書房新社編集部編)を読んだ。 その中に、平林たい子の「脆弱な花」という太宰への追悼文が収められている。 その中で平林は太宰の小説について次のように語る。 …