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書くこと、読むこと、考えること。
 
投稿者: <span>tatsuzi</span>

「イエスの生涯」遠藤周作

イエスの生涯をキリスト教作家の遠藤周作が自らのイエス解釈を含めて物語っている。  「無力な人、愛の人、イエス」像は大変興味深かった。  徹頭徹尾、「愛」に生きようとし、愛を実践し、愛に死んでいった人間・イエス。  その真 …

「君が異端だった頃」島田雅彦

「異端」とは何だろうか? 「正当」の囲いの外に弾かれたものが「異端」なのだろうか。  だとするなら、「君」は「正当」ならぬ「異端」の存在ということか。(「だった」ということなのでそれは過去のこと、ではあるのだが。そして/ …

『転位のための十篇』火の秋の物語 ――あるユウラシヤ人に――(吉本隆明)

 詩人であり、思想家でもある吉本隆明の詩、 『転位のための十篇』の中の「火の秋の物語――あるユウラシヤ人に――」   **  この詩を読んでいつもイメージするのは「影絵」である。  影絵が小さな画面のなかで動きながら、や …

「現実は無情」?

 たとえば、全てを失ったと嘆く人が居るとしよう。  彼が現状を指して、歴史や大衆の残酷さを嘆いてみせても、「歴史」が、そのような残酷さを忘れた瞬間など、かつて一度もなかったのだと言うことを、やがて彼は思い至るだけだ。   …