日記 アルチュール・ランボー(永井荷風 訳)「そぞろあるき」 By tatsuzi 2023年1月21日 2023年1月25日 蒼き夏の夜や、 麦の香に酔ひ野草をふみて 小みちを行かば、 心はゆめみ、我足さわやかに わがあらはなる額、 吹く風に浴みすべし。 われ語らず、われ思はず、 われただ限りなき愛、 魂の底に湧出るを覚ゆべし。 宿なき人の如く いや遠くわれは歩まん。 恋人と行く如く心うれしく 「自然」と共にわれは歩まん。 「そぞろあるき」アルチュール・ランボー(永井荷風訳「珊瑚集」所収) note M・フーコー「汚辱に塗れた人々の生」