ニーチェはとても「真っ当」だね。
これからもたまに読み返すことにしよう。
ああ、これはほんとうにそうだな、と思った箇所を引用しておく。
若いたましいが、「これまでお前が本当に愛してきたのは何であったか、お前のたましいをひきつけたのは何であったか、お前のたましいを占領し同時に幸福にしてくれたのは何であったかと問うことによって、過去をふりかえって見ることだ。
尊敬をささげた対象を君の前にならべてみるのだ。
そうすればおそらくそれらのものは、その本質とそのつながりによって、一つの法則を、君の本来的自己の原則を示してくれるであろう。
そういう対象を比較してみるがよい。
一つが他を捕捉し拡充し、凌駕し浄化して行くさまを見るがよい。
そして、それらが相つらなって、君が今日まで君自身によじ登ってきた一つの階梯をなすさまを見るがよい。
なぜなら、君の本質は、奥深く君のうちにかくされているのではなくて、君を超えた測りしれない高い所に、あるいは少なくとも、普通きみが君の「自我」と取っているものの上にあるからだ
(ニーチェ『反時代的考察』第3篇第1節、1874 年)