「太宰治」井伏鱒二
井伏鱒二の「太宰治」(中公文庫)を読んだ。 本書は、太宰治の師匠であった井伏鱒二が、二十年ちかくにわたる交遊の思い出を綴ったものである。 自分で書く言葉が、自分自身にとってヨソヨソシク感じられて困って …
井伏鱒二の「太宰治」(中公文庫)を読んだ。 本書は、太宰治の師匠であった井伏鱒二が、二十年ちかくにわたる交遊の思い出を綴ったものである。 自分で書く言葉が、自分自身にとってヨソヨソシク感じられて困って …
『太宰よ! 45人の追悼文集 さよならの言葉にかえて』(河出書房新社編集部編)を読んだ。 その中に、平林たい子の「脆弱な花」という太宰への追悼文が収められている。 その中で平林は太宰の小説について次のように語る。 …
年が明けてすでに二十五日が経つ。 昨年はSNSで読書アカウントを始めたこともあり、簡単に読後感を綴っていたのだが、「感想」を簡潔に書くと言うのはなかなかに難しい。特に「ネタバレ」せずに書くことは難しいと感じた。 昨 …
「アゴタ・クリストフ自伝 文盲 L’Analphabete」(訳・堀茂樹 白水社)を読んだ。 アゴタ・クリストフは、一九八六年に出版された「悪童日記」およびその続編「ふたりの証拠」、「第三の嘘」の作者である …
10月4日、憩室炎が再発し入院した。 そもそも腹部の張りが前々日(2日)あたりからあったのだが、 それが翌日(3日)になってもひかず、むしろそこに痛みが加わってしまった。 さらにその翌日(4日)には発熱してしまい、 …
この記事は多分、一冊の本についてその感想を書いたり、況してや書評を書いたりするような意味での「レヴュー」にはならないと思う。 私は、最近、石川淳の「焼跡のイエス」「処女懐胎」などの短編をいくつか読んだ。 (なぜそれ …
小林秀雄の著作の中で、何が好きかと問われれば、 私は「モーツアルト」をあげる。 「モーツアルト」は僕が小林秀雄の批評を読んだ最初の著作だからだ。 中でも、以下の部分が特に印象深かった。 「彼は悲しんではい …