小林秀雄「実朝」
小林秀雄に「実朝」という、鎌倉幕府三代将軍源実朝について論じた評論がある。 この評論は新潮文庫版「モオツァルト・無常ということ」に収められている。 昨年(2022年)の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」にも源実朝が当然な …
小林秀雄に「実朝」という、鎌倉幕府三代将軍源実朝について論じた評論がある。 この評論は新潮文庫版「モオツァルト・無常ということ」に収められている。 昨年(2022年)の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」にも源実朝が当然な …
「私はきのう書いたことをきょう読み直す、印象は悪い。それは気持ちが悪い。腐りやすい食物のように、一日経つごとに、変質し、傷み、まずくなる。わざとらしい《誠実さ》、芸術的に凡庸な《率直さ》に気づき、意気阻喪する。さらに悪い …
「日本語の文学的散文を操って比類を絶するのは石川淳である。その漢文くずし短文は、語彙の豊かさにおいて、語法の気品において、また内容の緊密さにおいて、荷風を抜きほとんど鴎外の塁に迫る。・・・・・・荷風以後に文人と称し得る者 …
「私はただかっこいい言葉の蝶々を追っかけただけの 世間知らずの子ども その三つ児の魂は 人を傷つけたことも気づかぬほど無邪気なまま 百へとむかう 詩は 滑稽だ」 谷川俊太郎 「世間知ラズ」
つねづね、障害があろうがなかろうが、自分の認識は自分のものだと言い張りたいと思ってきたが、それは本当にそうだっただろうか。 (小説にするつもりの文章などを)いざ書き始めるとすぐに「マイノリティ」の視点から世界を眺める書 …
実は数日前から調子が悪い。 色々フラッシュバックしてしまう。 麗しい父と子のドラマを観たり、本を読んだりしたのがいけなかったかな。 気をつけよう。 他人が何かの意図の元に作り出した麗しさより、 例えば自然に咲く花や流れる …
自分が歴史の末尾に在る者だ、という意識に憑かれている。 僕は自分にはどんな円環もない、と感じている。 つまり、この一回限りの生だけが自分のものだというふうに思っている。 一回限りの痛み、悲しみ喜び、怒り―。 幾 …